使いやすさと省スペース化を進化させたのがこのクッキングヒーターです。今までお手入れし難かった部分まで掃除できるということで関心が高まっています。
パナソニックは、4月20日より発売するIHクッキングヒーター「200VIHクッキングヒータービルトインタイプRシリーズ」を、報道陣向けに公開した。Rシリーズの希望小売価格は336,000~435,750円。
ビルトインタイプの3口IHクッキングヒーター。Rシリーズでは、グリル庫内を手入れしやすいよう、熱源となるヒーター部を改良した新加熱方式「遠赤ラクッキングリル」を採用した点が特徴。従来品では上下にヒーターや金具が露出していて掃除しにくかったが、遠赤ラクッキングリルでは、庫内にヒーターの出っ張りがなく、奥まで汚れが拭き取れるようになった。
遠赤ラクッキングリルでは、熱源としてグリル内部の上下に「ミラクロンヒーター」と「コルチェヒーター」という2種類のヒーターを配置。上からの輻射熱と、下からの伝導熱によって両面焼きができる。
また、掃除が面倒な焼き網の代わりに、フッ素加工で汚れが落ちやすい「グリル皿」を採用。深い溝のある受け皿で、扉とともに取り外して洗える。さらに、従来の焼き網と違い、下のヒーターに食材の油が当たって油煙が飛び散らないので、庫内がきれいに使えるという。
このほか使い勝手の面では、初めてIHクッキングヒーターを使う人や高齢者にも使いやすいよう、操作を音声でアドバイスする「音声はじめてガイド」を搭載した。
節電対策としては、1回毎に調理にかかった電気料金を、液晶画面に表示する機能も備えた。電源を入れてから切るまでのトータルでかかった金額を、電源を切った後に約1分間表示。また、次回電源を入れたときに前回の電気料金を再確認できる。
安全面では、天板にはヒーターの高温状態を知らせる光るリングを備えた。Rシリーズでは、加熱後や電源OFF後も、天板が熱い場合はこのリングが点滅して知らせるように改良されている。
余熱なしで時短調理ができる
会場では実際に、「鶏肉の香草焼き」の調理が披露された。グリル皿に鶏肉と野菜を一緒にのせて、そのまま焼き時間を設定すると、調理が始まる。グリルには余熱の必要がなく、時短調理が可能だ。
調理をスタートすると、庫内上部のコルチェヒーターが発光し、庫内を明るく照らす。食材の油はグリル皿が受け止め、煙はほとんど出ない。庫内が見やすく、扉から食材の焼き具合がわかるため、いちいち扉を開けて、焼き加減を確認する必要がない。
庫内上部のコルチェヒーターが発光し、庫内を明るく照らす。煙も出ないので、庫内が見やすい
いちいち扉を開けて、焼き加減を確認する必要がない
両面からしっかり焼いて、余分な油を落とす。外から焼き加減を確認しながら加熱できる
できあがった「鶏肉の香草焼き」は、皮はパリハリ、肉はジューシーで、香草の香りが染み込んでいて美味しかった。グリル皿には油がたっぷり溜まっていたが、鶏肉自体のジューシーさが失われなかった。
このほか、焼き魚やハンバーグから、タルトケーキなどのスイーツも作れる。これまでにもケーキは焼くことができたが、魚を調理した庫内は臭いが気になることから、なかなか試せないユーザーも多かったという。同社では、庫内の手入れをしやすくしたことで、より幅広いメニューに挑戦できるようになったとしている。
なお、庫内の高さは従来より6mm高くしたため、さざえのつぼ焼きや、焼きはまぐりなども調理できるという。