2011年3月24日木曜日

停電すると光る地震保安灯、ニッタンの「ゆれタンちゃんmini」

東北地方太平洋沖地震があってから、余震が起る度にびくびくしながら生活しています。このような目で見て震度がわかるようになれば、避難するときの目安にもなりそうで、あって損はしない物じゃないでしょうか。

今回は、突然の災害に備えるグッズとして地震保安灯「ゆれタンちゃんmini(型番:JHB-1)」を紹介したい。この製品はACプラグ一体型の地震保安灯で、コンセントに差し込むだけで使える簡単設計だ。ネーミングは可愛らしいが、そのコンセプトはいたって真面目な硬派な製品である。
価格は「家電オンライン楽天市場店」にて2800円(送料500円)。この商品には「mini」の付かないスタンダード版の「ゆれタンちゃん(型番:JHA-1)」という製品もあり、こちらのほうが値段がわずかに高い。「JHA-1」が地震時にサイレンを鳴らす機能があるのに対して、「JHB-1」にはサイレン機能が搭載されておらず、地震が発生したときはライトが自動点灯するだけだ。
ワタクシの場合は個人的な好みでサイレン機能が不要だったので、今回はサイズの小さなmini版(型番:JHB-1)を選んだが、サイレン機能が必要な人はぜひ「JHA-1」を選んでいただきたい。実はこの製品は地震保安灯であると同時に携帯灯としても使用可能で、持ち運んで使うものならサイズができるだけ小さいほうがいいと判断した次第である。
また、この製品には地震発生時に自動点灯する機能だけでなく、停電時に自動点灯する機能もある。さらに設置場所の周囲が暗くなると、自動的に減光した状態で点灯する機能もあり、ナイトライトとしても使える。つまり、これ1台で地震警告灯・停電時の非常灯・携帯灯・ナイトライトと4種類の使い方が可能なのである。

震度4以上でライトが自動点灯
パッケージには本体に加えて専用バッテリーが同梱(どうこん)される。バッテリーはニッケル水素充電池(3.6V、150mAh)で、本体裏の電池カバーを外してコネクタを接続してセットする。本体には格納式のACプラグが付いているので、これを引き出してコンセントに差し込めば充電がスタートする。充電時間は8時間で、バッテリーの寿命は2年とのことだ。
コンセントに差し込んでいる状態で、地震が発生した場合はライトが自動点灯する。点灯するのは震度4程度とのことで、それ未満の弱い揺れでは反応しない。地震時に自動点灯したライトは、LIGHTボタンを押せば消灯となり、そのままにしておいても約20分後に自動的に消灯する。
地震時だけでなく、停電時にも自動的に点灯する。地震時と違って停電時は20分経っても消灯せず、電気が復旧しない限りはバッテリーによって点灯し続ける。この場合、点灯時間は満充電状態で3時間以上とのことだ。携帯灯として使う場合は、壁コンセントから外せば自動的に点灯する。点灯/消灯はLIGHTボタンを押せば切り替えられる。携帯灯として使う場合も、点灯時間はやはり満充電状態で3時間以上だ。
サイズは66×66×27.5ミリ、重量は約70グラム。ACプラグを格納すればコンパクトな正方形となるので携帯性は悪くないし、軽量なので邪魔にならない。大きさが大きさだけに照明としてはそれほど明るいわけではないが、非常用のライトとしては十分だと思う。

減光した状態で点灯するナイトライトモード
もうひとつの機能がナイトライトモードだ。これは設置したコンセントの周囲が暗くなると自動的にナイトライトが点灯するモードで、携帯灯として使う場合よりも減光した状態で点灯する。
この場合、LIGHTボタンの下にある「ゆれタンちゃんmini」のロゴの右横にある月の形をしたランプがオレンジ色で点灯し、ナイトライトモードであることを知らせる。ナイトライトモードは解除することも可能で、この場合は壁コンセントに差し込んだ状態でLIGHTボタンを2秒以上押す。再びナイトライトモードに戻したいときは、LIGHTボタンをもう一度2秒以上押せばOKだ。ちなみにロゴの左横にある星型の窓が明るさを検出する光センサーとなっている。
ナイトライトの点灯機能はけっこう便利で、夜中でも真っ暗闇にならず重宝する。説明書によると、消費電力は待ち受け時・通常ライト点灯時・ナイトライト点灯時のいずれの場合も0.3Wで、ナイトライトを消したからといって消費電力が低くなるわけではないようだ。
なお、今回の震災のように節電が必要となった場合はとくに、「ゆれタンちゃんmini」のように常に電力を消費するものは、必要のない昼間はコンセントから外してできるだけ使用を控えたほうがいいだろう。

バッテリー交換を忘れずに
このように「ゆれタンちゃんmini」は多彩な使い方が可能だが、操作はLIGHTボタンひとつで実に単純明快である。とくにコンセントから外すだけで自動点灯する機能およびナイトモードの使い勝手は秀逸で、ホテルなどに備え付けの常夜灯のように使える。今回はmini版のJHB-1を紹介したが、例えば寝室では、地震時にサイレンの鳴るJHA-1を使用し、居間にはJHB-1を使用するなど、複数台を購入して使い分けるのもアリだ。
不満な点は防水仕様ではないことと、バッテリーの寿命が2年と短いことくらいだ。ナイトライトモードが便利なので、寝室や居間以外のさまざまな場所でも使いたくなるが、洗面所や脱衣所など水に濡れる可能性のある場所では使えないので注意しよう。
バッテリー寿命についてはもう少し長いと助かるのだが、使い方が使い方だけにリフレッシュさせる機会などもほとんどないだろうし、仕方ないともいえる。購入した方は、いざ停電になったときに3時間以上使えるようにしておくためにも、定期的にバッテリーを交換するのをお忘れなく。

「ゆれタンちゃんmini」のような商品をあらかじめ手元に置くことは、いざというときの保険にもなるだけでなく、日頃の防災意識を高めるのにも役立つ。防災用ライトを持っていない人は、ぜひ購入を検討してみてはいかがだろうか。