携帯性と機能性に富んできたモバイル端末ですが、それでも電力がなくなったら元も子もありません。そのために新しい充電方法を研究していく事は必須ですね。
村田製作所と日本写真印刷は15日、モバイル機器向けのワイヤレス充電筐体を共同試作したと発表した。
昨今のモバイル機器の需要拡大に伴い、より利便性の高いワイヤレス充電機能の搭載ニーズが高まっているが、従来のワイヤレス充電システムでは、電力を伝送するアンテナが機器の厚みに影響を与えるため、デザイン上の大きな問題となっていた。
今回、共同試作されたワイヤレス充電筐体は、村田製作所が開発した電界結合方式のワイヤレス受電回路と、日本写真印刷が開発したアンテナ機能付き意匠フィルムの技術を用い、機器の厚みを変更することなく、ワイヤレス給電機能を付与することに成功した。
アンテナフィルムは薄いだけでなく、柔軟性を持ち、かつ透明性を持たせることも可能なので、スマートフォンをはじめとするモバイル機器の高いデザイン性を確保したまま、ワイヤレス充電機能を付加することが可能だ。
また、試作品はスマートフォン向けの充電固体だが、携帯電話、携帯音楽プレーヤー、ポータブルゲーム機、DSC、タブレットPC、ノートPCなどのモバイル機器はもちろん、照明や装飾品などの住設関連電化製品へのワイヤレス充電および、電力伝送にも応用できるとのことで、近い将来、コードレスな充電環境の実現にも期待が高まる。
尚、試作品は、10月4日から8日に幕張メッセで開催される、「最先端IT・エレクトロニクス総合展CEATEC JAPAN 2011」の村田製作所ブースにて、展示およびデモンストレーションが行われる予定。