2011年5月16日月曜日

ダイキン、ブラジルに現地生産工場を設立

放射能による風評被害で、国内の家電メーカーはあくせくしているところが多いと思いますが、そんな中で空気清浄機などでお馴染みのダイキン工業が海外に拠点を作るという先手を打ちました。元々ブラジルでの営業実績があったようで、これからそこを中心に活動していくようです。

ダイキン工業は、ブラジル国内の空調市場の需要に対応するため、現地生産工場を2014年初旬に設立すると発表した。南米に工場を設立するのは同社では初めて。
新工場では、店舗用エアコンや、ビル用の「VRV」などの業務用空調機を生産し、ブラジルにおける公共施設や商業施設などの空調需要に対応する。工場の建設予定地はサンパウロ市近郊。敷地面積は約20万平方m。
同社によると、ブラジル経済は急成長を遂げており、今後も持続的に経済発展する見込み。2014年にはFIFAワールドカップ、2016年にはリオデジャネイロ夏季オリンピックと、大規模なイベントも開催されるため、インフラ整備に伴う設備投資や、空調需要の増加が予想される。さらに、富裕層が増加し、住宅用空調機市場の拡大も見込まれる。同社の推定では、2010年度のブラジル国内での空調市場の規模は約1,800億円だが、2015年度には4,000億円超になるとしている。
同社が現地で本格的に空調事業を展開するためには、現地のニーズに合わせた商品の開発や供給が求められるとして、現地生産工場の設立を決定した。
なおダイキン工業は、1992年よりブラジルで業務用空調機を販売してきた。2010年5月には、現地に空調機器販売会社を設立。業務用だけではなく、家庭用空調機から大型空調機までの幅広い製品を販売している。
生産体制の充実に先立ち、空調需要の60%を占めるサンパウロ市や、リオデジャネイロ市などの都市部に販売網を構築する。工場の設立と販売体制の確立により、2015年度には売上高350億円を目指す。