2011年5月25日水曜日

扇風機に“節電特需”

この夏の節電に向けて、扇風機の存在が大きく見直されてきました。直接体に当てるというだけでなく、他の冷房家電の冷気を循環させるためのサーキュレーターの役割をさせるために購入を検討している方が増えてきているようです。

夏場の電力不足で、東京電力や東北電力管内で一般家庭にも15%の節電目標が求められるなか、エアコンよりも格段に消費電力が少ない扇風機が脚光を浴びている。家電量販店各社は例年より早く売り場を立ち上げ“節電特需”に沸いている。
「4月中旬ですでに真夏の最盛期に近い売れ行きをみせた」と、驚くのは家電量販店最大手のヤマダ電機の担当者。
4月の販売台数は前年同月の4・4倍に急増し、5月上旬で2・2倍の好調をキープしている。「例年は5月の大型連休(GW)明けに商戦が始まる」というが、今年は2週間以上も前倒しとなった。
ビックカメラでも例年より1カ月早い4月上旬に扇風機売り場を立ち上げ、「GW中は昨年の倍の売り上げだった」という。
同社は4月に全35店に「節電相談カウンター」を設け、扇風機とエアコンの併用など具体的な節電方法を指南している。
扇風機の売れ筋は数千円が中心だが、デザインや機能性に優れた高級機種も人気を呼んでいる。英ダイソンの羽根なしタイプの扇風機は、市場想定価格が3万9千~5万4千円もするが、同社によると、4月の売り上げは1・5倍を記録した。
独自開発の14枚の羽根で「自然界の風」を再現した扇風機を販売する家電メーカーのバルミューダ(東京都小金井市)では、4月1日に3万4800円の新製品を売り出し、昨年を上回る快調な売れ行きという。