2011年7月16日土曜日

六月後半からスタートした猛暑、乗り切るために節電型の高級エアコンが売れる

本格的に夏へと移行する今の時期、特に今年に限ってはエアコンの売れ行きが好調なようです。六月の終わりから始まった厳しい猛暑は、記録的な気温を叩き出すなど厳しい毎日が続いています。そして、そんなときだからこそ冷房は欠かすことができませんが、節電もしなくてはいけないということを両立するために、一台が二十数万円という省エネプレミアムモデルの需要が伸びています。

本格的な夏シーズン到来で、エアコン商戦が熱い。今年は、価格が高くても、省エネ性に優れた高機能モデルが人気。電力使用制限令などで、消費者の節電意識が高まっていることが背景にある。販売台数は、家電エコポイントが使えて猛暑だった昨年をも上回る勢いという。
エアコン製造大手、富士通ゼネラル(川崎市高津区)は、20万円以上する高機能モデルの販売台数が6月に昨年比1・5倍程度伸びた。
エコポイントが終了した今年3月は“駆け込み需要”を想定したが、東日本大震災で消費マインドが冷え込み、前年並みにとどまった。それが6月から伸びるようになり、工場はフル稼働の状態という。
花田隆・空調機営業推進部長は「節電意識の高まりが大きな理由。まずはリビングから節電しようと、比較的大型の機種から買い替える人が多い」と話す。最新機種の場合、10年以上前の製品と比べ、年間2割以上の節電になるという。
量販店の店頭でも「節電」を売りにする高機能エアコンが主役に。ノジマ・ららぽーと横浜店(横浜市都筑区)では、販売単価が昨年より2万~3万円上がった。節電効果を高めるフィルター掃除機能などが内蔵されたモデルが売れ筋という。エアコンの販売台数も6月に昨年比1・5倍を記録した。
伊藤章良店長は「社会的な節電の要請を受け、壊れていなくても前倒しして買い替えようとする傾向が出ている」と実感する。
新横浜店など県内に大型店を展開するビックカメラ(東京都豊島区)も、“特需”を逃すまいと、売り場の製品説明板やスタンドを「節電」をアピールする内容にかけ直した。
民間調査会社ジーエフケージャパンによると、量販店でのエアコン販売台数は4月が前年比22%増、5月が26%増と2カ月連続で伸びた。6月も15%増を超えたという。